Cursor AI モデル完全ガイド 2025 年版
先にまとめ
結論: Cursor 定額プラン利用者にはClaude 4 Sonnetが最適選択。コーディング性能最高(SWE-bench 72.7%)かつ Cursor 公式推奨モデルであり、月 500 リクエスト制限内で最大価値を提供。
戦略的要点:
- 主力:Claude 4 Sonnet(日常コーディング)
- 補完:Claude 3.7 Sonnet Extended Thinking(複雑タスク)
- 節約:GPT-4.1(軽作業・リクエスト温存)
Cursor 対応 AI モデル一覧(2025 年 6 月現在)
OpenAI 系
| モデル名 | 特徴 | コンテキスト | 利用制限 |
|---|---|---|---|
| GPT-4.1 | コーディング特化、100 万トークン | 1M | 通常 |
| o3 | 最新推論モデル | 128k/200k | 通常 |
| o3-pro | 高性能推論 | 200k | MAX Only |
| o4-mini | 高速推論 | - | 通常 |
| GPT-4o | マルチモーダル | 128k | 通常 |
Anthropic 系
| モデル名 | 特徴 | コンテキスト | 利用制限 |
|---|---|---|---|
| Claude 4 Sonnet | コーディング最高性能 | 200k | 通常 |
| Claude 4 Opus | 最高品質 | 200k | MAX Only |
| Claude 3.7 Sonnet | ハイブリッド推論 | 200k | 通常 |
| Claude 3.5 Sonnet | 前世代フラッグシップ | 200k | 通常 |
Google 系
| モデル名 | 特徴 | コンテキスト | 利用制限 |
|---|---|---|---|
| Gemini 2.5 Pro | 最新フラッグシップ | 1M+ | 通常 |
| Gemini 2.5 Flash | 高速版 | - | 通常 |
その他
| モデル名 | 特徴 | コンテキスト | 利用制限 |
|---|---|---|---|
| DeepSeek R1 | オープンソース推論 | 128k | 通常 |
| Grok 3 | xAI 最新モデル | - | 通常 |
| cursor-small | Cursor 独自軽量モデル | - | 通常 |
コーディング性能ランキング(SWE-bench Verified 基準)
Tier 1: 最高性能(70%+)
- Claude 4 Opus: 79.4%(High-compute)/ 72.5%
- Claude 4 Sonnet: 72.7%
- o3: 72%
- Claude 3.7 Sonnet: 70.3%(Extended)
Tier 2: 高性能(60-70%)
- Gemini 2.5 Pro: 63.8%
Tier 3: 実用性能(50-60%)
- GPT-4.1: 54.6%
- Claude 3.5 Sonnet: 50.8%
- DeepSeek R1: 49.2%
Tier 4: 基本性能(50%未満)
- o4-mini: 推定 49-52%
- GPT-4o: 33%
主要モデル詳細比較
Claude 4 Sonnet vs GPT-4.1 vs Claude 3.7
| 項目 | Claude 4 Sonnet | GPT-4.1 | Claude 3.7 Sonnet |
|---|---|---|---|
| SWE-bench 性能 | 72.7% | 54.6% | 70.3% |
| コンテキスト | 200k | 1M | 200k |
| リリース日 | 2025 年 5 月 | 2025 年 4 月 | 2025 年 2 月 |
| 特徴 | コーディング最適化 | 大容量処理 | ハイブリッド推論 |
| Cursor 制限 | 通常 | 通常 | 通常 |
| 推奨用途 | メイン開発 | 大規模処理 | 複雑推論 |
GPT-4o vs GPT-4.1 技術的差異
| 比較項目 | GPT-4o | GPT-4.1 |
|---|---|---|
| コンテキスト | 128k | 1M(8 倍拡張) |
| コーディング性能 | 33% | 54.6%(64%向上) |
| 価格(API) | $2.5/$10 | $2/$8(20%減) |
| 知識カットオフ | 2023 年 10 月 | 2024 年 6 月 |
| マルチモーダル | 画像生成対応 | テキスト特化 |
| 利用可能性 | ChatGPT 直接 | 主に API 経由 |
定額制 Cursor 利用者向け最適戦略
第 1 推奨:Claude 4 Sonnet メイン戦略
選択理由:
- SWE-bench 72.7%の実証された最高性能
- Cursor 公式が「state-of-the-art for coding」と評価
- 月 500 リクエスト内で最大 ROI 実現
実装方針:
日常コーディング → Claude 4 Sonnet
複雑な推論タスク → Claude 3.7 Extended Thinking
軽微な質問 → GPT-4.1
リクエスト効率最適化テクニック
1. Auto-select 機能制御
- 手動モデル選択でリクエスト予測可能性確保
- 意図しない高コストモデル使用回避
2. クエリ最適化
- 複数質問の統合バッチ処理
- 具体的指示による無駄な往復削減
- コンテキスト活用で重複説明回避
3. 月次使用量管理
- 月初:積極的 Claude 4 活用
- 月中:使用量監視・調整
- 月末:戦略的格下げ運用
避けるべき選択
Claude 4 Opus(MAX Only)
- 最高性能だがリクエスト消費激増
- 月 500 制限では実質継続利用不可
- 特殊ケースのみ使用検討
モデル選択決定フローチャート
タスク分析
↓
├─ 複雑なコーディング/デバッグ → Claude 4 Sonnet
├─ 推論重視タスク → Claude 3.7 Extended
├─ 大容量ドキュメント処理 → GPT-4.1(1Mコンテキスト)
├─ マルチモーダル → GPT-4o
└─ 簡単な質問 → cursor-small or GPT-4.1
実装ガイドライン
設定推奨
- デフォルトモデル: Claude 4 Sonnet
- 思考モード: Claude 3.7 Extended Thinking
- 大容量処理: GPT-4.1
- 緊急回避: Claude 3.5 Sonnet
モニタリング指標
- 月次リクエスト消費率
- タスク完了品質
- デバッグ成功率
- 開発速度向上度
トラブルシューティング
- リクエスト枯渇時:Claude 3.5 Sonnet へフォールバック
- 性能不足時:Claude 3.7 Extended Thinking モード活用
- 容量制限時:GPT-4.1 の 100 万トークン活用
今後の展望と注意事項
技術トレンド
- 2025 年は「第 3 世代 AI」移行期
- 推論モデルの急速な進化継続
- マルチモーダル機能の標準化
Cursor 固有考慮事項
- モデル追加・削除の定期更新
- 料金体系変更の可能性
- 新機能(Agent、Background Agent)の影響
推奨見直しタイミング
- 四半期ごとの性能ベンチマーク確認
- 新モデルリリース時の評価
- 使用パターン変化時の戦略調整
最終推奨: Cursor 定額利用者はClaude 4 Sonnetを主軸とした戦略的モデル運用により、限られたリクエスト内で最大のコーディング生産性向上を実現できる。技術的根拠と実用性を両立した本戦略は、2025 年下半期において最も合理的な選択である。